こんにちは。
明彩工業の佐藤です。
今回は日本の住宅で8割のシェアをもつ、サイディング外壁で塗装が必要な時期の目安についてご説明します。
サイディングは何年サイクルで外壁塗装を行うべき?
外壁の素材がサイディングの場合、一般的には8年~15年のサイクルで外壁塗装を行うお客様が多いです。
昔のモルタルと比べてサイディングは比較的長持ちする傾向がありますが、だからと言ってメンテナンスが必要なサインが出ているのに放置すると雨水が染み込んで大きな工事が必要になってしまいます。
ですから、もし、以下のようなサインが出ていれば必ずメンテナンスを行うようにしてください。
コーキングに異変が起きたら要注意
コーキングとは外壁材の隙間を埋めるために使うゴム製の素材です。
シリコンやウレタンなどの種類がありますが、戸建て住宅に使用するコーキング材で代表的なものは次の2つがあります。
- 成分形ウレタンシーリング材(ノンブリードタイプ)
- 変性シリコンシーリング材(1成分形・2成分形)
これらに加え、近年は期待耐久年数が20〜30年ある高耐久樹脂「LSポリマー」を配合した1成分形ポリウレタンシーリング材(ノンブリードタイプ)をご提案することもあります。
コーキングは5年~10年で劣化が始まる
上はコーキング直後の写真ですが、施工から5年~10年経つとコーキングは劣化し始めます。
コーキングは外壁材の隙間を埋める目的で使うものですから、これが切れたり剥がれたりすると隙間を埋められなくなります。
その結果、雨水が隙間から入り込んで雨漏りに繋がる可能性が高くなってしまうのです。また外壁のひび割れを防ぐ効果や、気密性を保つ効果もなくなってしまいます。
例えば、以下の現場写真では目地のコーキングが破断しています。この状態では防水効果を望むことができません。
このような状態になったときにはメンテナンスが必要となります。
メンテナンスを行う範囲が広いと、外壁の高い位置まで施工するために足場が必要です。そのためこのタイミングで外壁塗装工事を一緒に行う方が多くいらっしゃいます。
外壁塗装に使う色でコーキングの手順は変わる
外壁塗装を透明色で仕上げる場合には塗装後にコーキング工事を行います。これを「後打ち」と言います。
それに対して色の付いた塗料で外壁塗装を行う場合は「先打ち」と言ってコーキング工事を塗装の前に打ち替えておきます。
後打ちは外壁のひび割れ防止とコーキングに含まれる可塑剤による塗膜の汚染防止が主な目的で、先打ちはコーキングそのものの劣化を防止するのが目的です。
ちなみに必ずコーキング工事が必要というわけではなく、既存のコーキングが劣化していなければ、コーキング材に含まれる可塑剤を抑える効果がある下塗り材を既存のコーキングに塗布することで劣化を遅らせることができます。
その場合、コーキングを打ち替えずに外壁塗装工事を行うことになります。
「打ち替え」と「増し打ち」の違いとは?
コーキング工事には「打ち替え」と「増し打ち」という2つの工法があります。
打ち替えは既存のコーキングを一度撤去してから新しく充填する方法。増し打ちは既存のコーキングの上から充填していく方法です。
下記のとおり、打ち替えの方が手間がかかりますので費用が高くなります。
【外壁塗装コーキングの費用相場】
- 打ち替え工法…900〜1,200円/m+足場代
- 増し打ち工法…500〜900円/m+足場代
外壁塗装で質を高めるために最も大切なこと
なぜこの記事でコーキングについて説明したのか。
それは、より長持ちする外壁塗装工事を行うためには下地処理の丁寧さが欠かせないからです。
下地処理を適当に行ってしまうと、どれだけ高級な塗料を使っても質の高い塗装工事にすることはできなくなります。
そのため明彩工業でも塗装工事を行う際には下地処理にかなり力を入れていて、こちらの現場のように打ち替えを行うことも多いです。
※窓まわりなど既存のコーキングの撤去ができない場合は増打ち工法を行っています
下地処理に言及しない外壁塗装業者は避けよう
外壁塗装工事では本当に下地処理が大切になりますので、質の高さを追求している会社であれば「うちは下地処理に力を入れています」のように下地処理についての説明が必ずあるはずです。
下地処理に一切言及しない業者は危険ですのでご注意ください。
・外壁塗装工事をどこに任せたら良いのかわからない
・何社か見積もりをとったけど不安が残っている
もし、このように気になることがあればお気軽に当社までお問い合わせ頂ければしっかりとご説明させていただきますのでご利用ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。