スレート屋根の塗装工程を施工画像でご説明します
屋根塗装は、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが標準です。
しかし、この3回塗り以外に大切な工程があります。
まず、高圧洗浄です。とにかく丁寧に洗い、軒樋の中のドロ汚れも洗います。
軒樋の中に泥が堆積している場合は、洗浄で流すとたて樋の排水が詰まってしまうので、洗浄の前に手作業で取り除いてしておくことが大切です。
洗浄が終わりましたら、棟を包んでいる板金の釘の状態を確認し、少し持ち上げて下地のヌキ板の状態を確認します。
場合によっては取り外して下地のヌキ板を点検する場合もあります。
下地のヌキ板が腐食している場合は、棟を包んでいるトタンを取り外してヌキ板を取り替えなければなりません。
釘が抜けている場合は、浮いた釘を打ち込んでもまた抜けてしまうので、別の場所に打ち直します。
釘の種類ですが、スクリング釘を使用します。
スクリュー釘は回って抜けようとしますが、スクリングは引き抜き方向に「ギザギザの突起」があり、抜けません。
スレート瓦に割れがある場合は、タスマジックというエポキシ樹脂をスレートのひびに含浸させて固着します。
下のスレートに接着しないように、ポリプロピレン製の下敷きを差し込んでから流します。
ひびの幅が太い場合は、タスマジックにセメントや細かい珪砂を混ぜて粘度を高くして充填します。
充填するタイミングは下塗り前でも後でもどちらでも良いです。
初めて屋根を塗装する場合は、棟包み板金や雪止金物にエポキシ系の錆止めを塗装します。
板金の穴や釘頭、継ぎ目にはコーキング処理をしておきます。
以上の工程を完了させてから、塗装の工程となります。
ここで、もう一つ大切がことがあります。
高圧洗浄をした後に、スレート屋根材の痛み具合を確認します。
経年劣化している場合は、吸い込みが激しいので、下塗りを2回塗装しないと上塗りが剥がれてくる場合があります。
必ず、下塗りの2回目を塗装します。
わかりずらいですが、上の画像が上塗りの1回目
下の画像が上塗りの2回目です。
塗りが終わると縁切り部材のタスペーサーを取り付ける場合があります。
取り付けるかどうかは、屋根の脆弱性、反りなどを見て判断します。
脆弱なスレート瓦にタスペーサーを挿入し、その上を歩いて踏み割れしそうな場合は、明彩工業ではタスペーサーは使用しません。
上塗りが乾燥した後にエアー工具や手工具で縁切りをします。
次に中塗り(上塗りの1回目)を行います。
スレート瓦の小口、突き付けた隙間の間は、中塗りの時にしっかりと塗装しておかないと、塗り残しが出ますので丹念に塗装します。
上塗りです。屋根の塗装の場合は中塗りと上塗りは同じ材料を塗装します。
タスペーサーを挿入してもスターター部分や端部のスレートはタスペーサーを取付けられないので、明彩工業ではもう一度全面的に縁切りを行います。
電動工具、エアー工具、手工具の塗膜カッターなどを使用します。
↓ 手工具の塗膜カッターです
これで、スレート屋根の塗装が完了です。
これだけ精度の高いスレート屋根の塗装をする明彩工業です。
before
↓